hitotema 人手間 / いなべエリア

 

「ちょっとひと手間かけて つくる、つながる」 をコンセプトに、いなべ市、立田地区にアトリエをもつ『hitotema人手間』。
いなべ市に移住した、田中翔貴さん、久美子さんのお二人が、ワークショップの企画や、作品制作、展示などを行っています。

同じいなべ市に住む、今回のナビゲーターである金工作家・柴田さんと共にお話を伺いました。

 

 

–––よろしくお願いします、ここのスペースは展示空間なんですね

 

翔貴さん 「はい、この建物は、元々は縫製作業所で20年くらい使われていなかったらしいです。それをリノベーションしました。
一階は、古い床材を全部剥がしたら白いコンクリートが出てきて、綺麗だったのでそのまま使うことにしました」

柴田さん 「アトリエの改装は、お二人で作られたんですか? この白い展示壁も?」

翔貴さん「空間は基本的には僕ですね。
作る時に、どうしようかなぁと色々悩んで作りました。
大学にいた時、展示会の設営を手伝わせていただいて、壁立てとかはその経験が役にたっています」

 

翔貴さんは写真作品を手がけるクリエーターです。ここに来る前は、名古屋芸術大学で助手をされていました。大学3年の終わり頃からずっと、芸術系の人たちと関わって写真の研究をされていたそうです。

 

 

ここは主に久美子さんが制作に使っているアトリエ。陶小物の作品が並んでいます。

 

柴田さん 「久美子さんは陶芸以外にも色々やってるよね。」

久美子さん 「元々は大学でテキスタイルデザインを学んでたんですよ
布を織ったり染めたりしていました。その後に木や紙など色々な素材をコラージュする方に興味が湧いてきて。陶芸に興味を持った理由は、学生時代に働いていた造形教室に窯があったことです。勧めてもらったのでやってみようかな、と。独学で続けているうちに本気でやってみようと思い、移住してから電気釜を購入して、今に至っています」

 

–––元々やっていたことをこのいなべに持って来たというわけではなく、こっちで新しいことを始めた感じなんですね

 

久美子さん 「そうですね。アトリエを二人でつくって、子供たちや沢山の人が寄ってきてくれて、こんなことがいつかできたらいいなぁと夢見たいに思っていたことが、翔貴くんと一緒にいなべに来れたことでどんどん形になってきました。一人だったら絶対できなかったです」

 

–––このスペースは、地域に人たちに開かれている雰囲気ですね。

 

久美子さん 「普段はお店のように営業している訳ではなく、自分たちが作業しているだけですが、アトリエにいると、近所のおばあちゃんや学校帰りの子供たちもふわーっと遊びに来てくれるんです。来たばかりの頃はこっちからどう接していいかわからない状態だったのに」

翔貴さん 「ここをどういう場所にするかは、かなり試行錯誤してこの形になりました」

久美子さん 「オープンにしすぎると作業に集中できなくて。かといって扉をしめて「制作中です」みたいな看板立てちゃうと、来ないでくださいと言ってるようで。今はいつでも寄ってもらえるように扉を開けて作業をしています」

 

 

 

2階に上がりワークショップスペースにおじゃましました。

 

–––ワークショップには、どんな方が来られるんですか?

 

久美子さん 「三重県内の方が多いですが、他県からも参加していただいてます。子供からご年配の方まで結構幅広く、近所の方も定期的に来てくれるようになりました。応援する意味で、知り合いを連れて来てくれる人もいます」

 

 

–––フリーペーパーの制作もされているんですね。

 

翔貴さん 「はい、これまで季節ごとに発行して4種類を作っています。大学でも紙媒体へのアウトプットは学んでいたので。グラフィックの仕事もちょっとしたものなら受けたりします。
このフリーペーパーは、アトリエが元縫製作業所ということから、手仕事でひとつひとつミシンで綴じています」

 

–––翔貴さんは、地域おこし協力隊の立場でこちらに来ていますが、移住しようと思った時は、なんとなく今のイメージがあったということでしょうか。

 

翔貴さん 「制作環境を変えようと、アトリエを探していたんです。その時は協力隊の制度があるのは知りませんでした。
ここに来る半年前くらいに MY HOUSEさん(いなべの自然系カフェ)に行き、はじめて地域おこし協力隊について知りました。「こんな制度もあるよ」とグリーンツーリズムを目的とした協力隊の募集もその時に教えてもらいました。
今、グリーンツーリズムに関しては、緑とか植物とかに結びつけてワークショップを企画しています」

 

–––地域おこし協力隊として2年目とのことですが、今後の方向性について何か考えていますか?

 

翔貴さん 「やりたいことも形になって来て、イベントの出店も多く声をかけてもらえるようになりました。ただ、そっちに時間を割くのが多くなってきて。そうなってくると自分自身の制作や写真の研究が二の次になってしまっているんです。
このアトリエは続けていこうとは思うんですが、時間の使い方は考えていかなくてはと思います」

 

 

–––柴田さんとの繋がりはどんな感じですか?

 

久美子さん 「MY HOUSEさんに遊びに行ってみて『いなべいいトコだな』って。そこでいなべの作家さんが名古屋に出店していると聞いてラシックに見に行ったら、柴田さんだったんです」

翔貴さん 「その後、柴田さんに連れて行ってもらった『いなべツアー』の体験は、すごく大きかったですよ、楽しかったですし!」

柴田さん 「あれは楽しかったよね! だから、あの後、他の人たちも『いなべツアー』をやったんですよ」

翔貴さん 「外からじゃ感じられない良さを、実際に見て回ることで体験できたので、それが移住を決める気持ちに繋がりましたね」

 

–––今現在、いなべに興味をもってアトリエを訪ねてくる方はいますか?

 

翔貴さん 「hitotemaの活動を知って、わざわざ訪ねてくれる人もいます。
友人や知人が「どういうとこで何やってるの?」と訪ねてくれることもありますね。移住目的で訪ねてくるという感じではないですが、アトリエがあることで、色々な人に見に来てもらえるのは嬉しいです!」

 

古いものを、ひと手間かけて新しいコトにかえていく二人。
そして、新しいコトを受け入れようとする風土がある、いなべ市の立田地区。
そこには、交流が生まれるよう工夫された「地域に開かれた居場所づくり」がありました。

 

 

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住所: 三重県いなべ市藤原町篠立2455−2