大塚くるみ / 岡崎エリア

 

「作家になるって、どういう道筋なんだろう」
皆さんそう思われたことはありませんか?

 

 

岡崎城から車で10分ほどの住宅地。自宅内の小さな工房にて、暮らしの器と、アート作品を作陶されている【大塚くるみ】さん。
陶芸作家になるまでのお話などご自宅のギャラリースペースにお邪魔してお聞きしました。

 

大塚さん「最初はご近所のママ友と、みんなで一緒に楽しみたいね、という話で、陶芸教室通いを始めました。
そのうち、窯を置いてもいいよと場所を提供してくれる方がいて、電気窯を共同購入し、友達10人で始めました。2000年のことです」

 

はじめは楽しく作っているだけで、売ることは考えていなかったという大塚さん。
一緒に始めた仲間が、それぞれの理由で陶芸を離れ、次第に一人で頑張るようになっていったとのこと。
作家を意識するきっかけは、無料のコンペに出品してみた時だそうです。

 

大塚さん「テーブルウェア関係のコンペ。初めて出して初めて入選しました。
入選したら、なんとなく内面に差が出てくる感じがしました。舞台にあがったな、って。
一方で「最初で最後かも」とも思いましたけど。。。」

 

普通は、陶芸作家になりたいと思ったら、窯業学校にいったりするのかな、と思うのですが、自分はそうではなく、陶芸作家といわれる人たちとのお付き合いもなく、作っているうちに少しずつ「販売しませんか」と声がかかるようになりました。

次第に展示の機会が増えていったという大塚さん、どんな展示場所が多いのでしょうか?
一般的に、工芸のギャラリーはオーナーさんの工芸的な価値感から良し悪しを判断することが多く、少し敷居が高いところもあります。そしてカフェギャラリーのようにカジュアル感のある場所も増えてきました。
展示場所や作品について、続けてお話をうかがいました。

 

 

大塚さん「例えばコミュニティのつながりからお客様が来場するギャラリーは、身の丈に合っていると思います。
そんな雰囲気の長久手にあるギャラリーのオーナーさんから、次のギャラリーを紹介されました。東の方へずーっと飛んで、千葉の柏のギャラリーへ。
というふうに、つながりでを回っていくと、受け身でやっていてもスケジュールが埋まるようになって、ここ3年くらいは忙しくなってきました」

 

今では、個展を年に2回おこなうこともあるとのこと。
「なんだか他の人とは違うね」と、現代アートのギャラリーや画廊からお誘いを受けることもあるそうです。

 

大塚さん「自分の中では、アート系という感じではないんですけどね。
器については、とにかく使い易さを考えています。
それと、自分は素材のままの感じが好きです。
ファッションでも布を生かしている感じで一枚布に近いものが好き。
だから自分が作る器も土の気配を消したくない。ツルッとしたのは自分には合わないです

「アートオブジェのほうは、構築していくという感覚です。
手を動かしながら形状をきめていくとか、小さな部品を組み合わせていくとか。
陶芸の一般的な特徴である、塊としての強さとは違い、一枚一枚を合わせていったものも多いです。建築的なイメージなのかもしれません。

あるオブジェを作った時、お客様に「これは花器??? あ、違うのね」って言われて、あ、じゃあ花器にすればいいんだ、と思ったり」

 

 

単なるオブジェだと、暮らしの中に入りにくい。でもアートも暮らしに浸透してほしいから、ひと工夫したくなるとのこと。
「使いやすいもの」「何かに使えないかな」という発想を常に持っている大塚さん。
今後の展開をうかがいました。

 

大塚さん「色々な展開をしすぎて「あなたは何をやりたいの」っていわれるので
そろそろ「これが大塚くるみ」っていう作品展示をする時期なのかなと思います。

あと、すぐ9月のことなのですが、展示させていただいている豊田のカフェが閉店なので、そこではギュッと力をいれて展示します。昔一緒に陶芸を始めた友人も手伝いに来てくれると思います。

作家は質の良いものをつくるだけではなく、ギャラリーさんも売るだけではなく、やっぱり人とのつながりが大事です。

どこで繋がってコミュニティができるかわからないから、ご縁は大切にしたいなと思います。来た話は断りたくないというのも、そういう感じだからです。
でも、ちょっと年もいってきたんで、イベント出店は選ばないといけないとも思います。
フェスとか楽しいんですけど。もう、テント販売も疲れるしね(笑)」

 

今回の展示では宮ザキ園さんのお茶に合う器もセレクトいただきました。
繋がりを大切に、無理なく、ナチュラルに活動している、大塚くるみさんです。
その雰囲気が表現された作品を『L.O.C.A.L』にて御覧ください。

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