つくりびと Calm Glass

愛知県岡崎市中心部から東へ、車を走らせること30分。
そこは額田地域。本宮山から流れ出る男川沿いにいくつかの集落が続きます。
本宮山から流れ出る、くらがり渓谷の近くにガラス作家の【CalmGlass】として活動する中條さんの工房があります。

 

草木から滴る一粒、一瞬の光に満ちた煌めき…
光と陰にインスパイアされた、ガラスアート。

ガラス制作を始めたのは12年程前。その頃から額田の自然と人の営みとのバランス感にひかれていたそうです。

額田地区に工房を構えるきっかけとなったのは。ある谷筋の奥にある自動車修理店「平松サービス」さん。
こんな山の中、通行量がとても少ないところに修理店があるのは少し不思議な感じです。

 

 

中條さん 「もともと、自然もモノ作りも好きだったので、この平松サービスさんが好きになり、何度か遊びにくるようになりました。額田の環境が気に入っていたところに、カフェの中のスペースを工房として使わないか、とうい話が入り、そして現在へと繋がっています」

 


中條さんが額田に興味を持つキッカケとなった平松さん

 

平松さんは自動車整備だけでなく、自動車パーツをリユースしたアート作品を制作しています。
長年乗っていた愛車のパーツで、アートオブジェを作って欲しい、という車への愛にあふれた注文も多いそうです。

 

 

中條さんにお話を伺いました。
場所は、昨年移転した新しい工房です。平松サービスさんから遠くない、以前は郵便局として使用されていた建物をセルフリノベーションしました。

その工房での動画です。

 

 

中條さん
このあたり(くらがり渓谷)はとても気持ちが良いところですよ。ドライブしていて窓を開けたくなっちゃう感じ。天気が雨でも晴れでも素敵な場所です。
工房が地域に受け入れられて、助かっています。工房に来てくれたお客さんが近くのカフェに立ち寄ってくれたり、逆に観光でいらした来たお客さんに工房の印象が残ったり。
このあたりの夏は、「かき氷街道」に力を入れていて、いくつかのお店が個性的なかき氷を出しているんですよ。

 

–––空間デザインにも興味があるという話を聞きました。この工房空間はすべてプロデュースもされたのでしょうか?

 

中條さん
そうですね。ここもそうですが、その前の工房は、カフェに併設されていて、5年前にカフェをリニューアルオープンする際は、そのリノベーションも手伝わせてもらいました。

 

 

 

–––地域の方とのつながりはどうでしょうか

 

中條さん
地元のお店の方とは繋がっていて、一緒に色々できたら良いなといつも思っています。ここのカフェのオーナーから紹介してもらって知り合った 宮ザキ園(額田地区のお茶屋)さんとは、
お互いのことをお客様に紹介しあっています。紹介し合う関係ってなんかイイですよね。

5年ほど前は、この辺りは飲食店がほとんどなかったんです。でも、周りに少しずつお店も増えてきました。
僕ら世代の人が少しずつこの額田地区に増えて来て、自分たちがやる小さな活動…例えばサウンドフェスの実行委員会でやった『くらがり渓谷の看板やMAPを直そう!』というような小さな活動の積み重ねで、元々くらがり渓谷にいた人たちの意識も変わって来たんじゃないかなと思っています。人を呼ぶ活動の効果が目に見えてわかるので

 

–––色々な方がこの額田地区で、やりたいことを行動に移されているんですね

 

中條さん
自分と同じように額田の環境に惹かれて、カフェを始めた方もいますよ。コツコツと準備して更地から自分たちで平屋を建てられたんです。(「夕方喫茶」)

私もよく行きますが、空間づくりがすごく素敵なんです。

お店の数が増えることで額田地区に来てくれる方も増えますし。お客様によっては、ご飯はここのカフェで食べて、コーヒーは別のお店で…と、ハシゴする人もいますよ。
お店が増えていくのは楽しみですね

 

普段は、百貨店などのイベント出店で、工房を空けることも多い中條さん。ですが、軸足はしっかりと地域にあります。
生活の稼ぎを生む「仕事」ではなく、楽しさを生む「活動」がそこにはありました。